シルバー椅子作成手順(完成)

シルバー椅子って なに?

幼児用に作成した椅子 シルバーの方が来訪され、座られたとき高さがちょうどよかったらしく
気に入ってられたのですが 購入はされませんでした。

それ以来 シルバー椅子と名乗っております。
今までに7脚ほど作成して 手元にあるのは一脚だけです。

6脚も売れた!!  ではなく 差し上げたんです。 売れるとうれしいですが


手元に残っている一脚で初回作

でこちらの椅子の作成手順になります









完成したシルバー椅子になります
柿渋をかなり塗り込みましたのでかなり黒いです。





柿渋で色を付けました
組みあがってから、昨年の9月に仕込んでおいた柿渋の出番です。

何度か塗るにもかかわらず全然発色しないので、知人に聞いてみると

アンモニアの雰囲気にかざすと発色するとのこと

で早速やってみました。 見ての通り発色しております。

塗り方が悪いのでしょう まだらに発色しております。

画面では垢が隠れてうれしいですが、本人あまり納得しておりません。

隣のクッションみたいなのは、鉋屑を入れたクッションです。

これを挟んで 座面を編んでいきます。





組上がりの様子になります
背板の幅が広すぎたような




背板のホゾが完成しており、ホゾの角度を合わせるための
冶具をつけておき ドリルでメスホゾを作ります
背板のカットは、脚角度に合わせて斜めに切断しております


背板のカーブにあうように竹の長さを合わせます


背板に長さを写し取ります
この長さで切断をしてはいけません
脚のホゾに入れる部分を作りこむ必要があります






背板の曲げ作業になります
端まで曲げたいので いつものストッパーは使わないで
クランプを使います
台に引っ掛かりが作りこんであります

もう一方にもクランプをかけます
こちらにもかかりが作ってあります




側面の組み立て後の写真は、撮ることを忘れたのでありません




組み立て順として
椅子の側面から作成します。

前後方向は、力がかかるため
座枠の他、貫が2本入ります





メスホゾを開ける位置ですが、
座面を上から見て、台形にするために
斜めにする必要があります。
今回は10度傾けて穴を開けます。

三角関数を使い設定します




このような形に成形します
オスホゾも整形しておきます。





座面を構成する貫になります
これはペーパーコードで編むときに 内側に歪むことを防止するため
このように作りこんであります




貫を作ります
18ミリオスホゾを作るときに
真ん中から端に向けてテーパーをつけます

あとの工程で説明します




先を細くするため30ミリボアビットで印をつけ
テーパーに削ります。
テーパー開始位置は下は130ミリのところから(4本ともに)
上は200ミリのところから上に向けて(背になる2本だけ)

 

今回太さは35ミリです。
35ミリボアビットで印をつけて
この大きさに整えます



角の状態で曲木をしてから丸くしました。
椅子の脚4本です



曲木の蒸し方を変えましたのでこちらの方法

1. じゃぶじゃぶに濡らしたタオルで材料を包む
2. その上から、アルミホイールでタオル全体を覆いつくします
3. アルミホイールの上からアイロンをかけます(検索すると沢山ヒットします)
4. 1センチ当たり10分目安になります
5. そのまま 曲げの道具にセットして曲げます
6. 完全にひえるまでそのまま
7. 冷えたら外します 戻りは少しある程度です

何本かやってみての感想

1. 時間がかかる 沢山するときは 丸ごと蒸す方が早い
2. 円柱に成形した材料は うまくいかない
  多分 アイロンの接地面積が狭く、熱が伝わりにくいのではないか
3. 四角柱に成形し曲げた後に円柱に成形の手順で
4. 厚い材料ですと水分が蒸発してしまうため、途中で水分を足す
  アルミホイール隙間から垂らすと水分を足すことができます
5. やわらかい材料は曲げるとひび割れが入るため
  鉄帯等で保護するとよいかも(まだやったことがありません)






こんな道具になります
曲率が異なる丸い台がいくつか必要になります
てこの作用で曲げているため一人で十分です


手前にあるひし形の道具を使い曲げていました
角度を変えられない
一人で曲げようとするとクランプがたくさん必要
蒸しあがったばかりの木は大変熱く
冷めやすいので時間をかけられません

奥に見える曲げ専用の道具を作りました


箱の中はこんな構造になっています

初めに用意するものがあります。
背もたれの脚が少し曲げてあるのです。
この曲げから開始になります。


従前はホンマの時計型ストーブと
12ミリベニヤで作った箱
お釜を組み合わせ
蒸しあげていました

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